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存在感のある家賃保証

子犬が可愛い、というのはわかる。 あれは可愛い。
人間の赤ん坊も可愛いらしいが、これは私にはよくわからない。 そういう可愛い赤ん坊にまだ出会っていないからだ。
それはさておき、それらと同じ「可愛い」という感情を、大人の女性に対して抱くのは、不自然ではないか。 絶対に間違っていると思う。

正直、そこまでは言い切れないが、たぶん、違う意味で用いられているのだろうと想像はできる。 顔を洗いにいきたかったが、洗面所やトイレも一階で、つまりキッチンのすぐ近くだ。
そちらへ接近してはまずいような気がする。 もう少し待とう。
それにしても、堅苦しいことである。 こんな生活が長く続くのか、と思うと、まるで鉢中を石膏で固められたように感じる。
せいなのだ、というと、なんだか責任を追及しているような感じになるが、そのとおり、私は多少恨みがましく思っている。 ただ、私の心のどこかには、やはりほのかな期待が芽生えていることは否定できない。
だから、それに基づいて正確に記述すると、Iさんのおかげなのです、となる。 営業モードが少し入っているかもしれない。
Iさんは先日、とある物件で契約にまで漕ぎ着けた客の一人である。 高年齢層を対象とした都会型小規模アミューズメント施設を建設したい、と目論む実業家である。
簡単に言えば、田舎から出てきた五十代の男性である。 そのIさん、契約後も私のところへ何度か訪れた。
仕事の話ではない。 彼が借りた土地と建物については、その後問題は起こっていない。
彼がどんなふうに事業を展開しようとしているのか、という話も出なかった。 ぶらっと寄ってみたよ、といった感じで突然訪れ、私がお茶を出すと、それを飲みつつ三十分ほど世間話をしていく。

そういったことがあった。 その最後のときに、Iさんはこんなふうに話を持ち出した。
「実は、折り入って相談があるんだが、どうかい?」「え、何ですか?」「うん、その、田舎から、家族が出てくることになった」「出てくるっていうのは、こちらに住む、ということですか?」「まあ、簡単に言うと、そういうこったな」できれば簡単に言ってほしいものである。 「それでは、どこか住む場所を考えないといけませんね」「いやいや、まあ、そんなものはどうにでもなる」それがどうにでもなるのなら、不動産屋はいらない。
いつものことだが、Iさんは話の持っていき方が難しいのである。 登山道のようにくねくねと紆余曲折する。

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